昨日、ついに事務所の引越しが終わりました。
引越しは、隣近所に挨拶することもなく静かに始めて知らないうちに終わらせた。
大きめのカバン(←折りたたみ自転車輪行用バッグ)に荷物を詰めて、車で運ぶ。
どこからどう見ても、引越しには見えなかっただろうという自己満足だ。
こんなつまらないことにこだわってるから、4回でも終わらなかった。
無理をすれば、1回ですべて運べたかもしれない。
私の体力が続くなら、というありえない前提だが。
こっそり事務所を開いて、夜逃げのように消えていく
入居するときも、4か月かけて少しずつ荷物を運びこんだ。
私がいつ引っ越してきたのか、だれも知るまい。
いつが引越日だったのかは、私にもわからない。
結局、お隣さんがどんな人だったのかも分からなかったな。
大家さんにも挨拶なし。
入居時にも挨拶してないから、別にいいだろう。
すべては不動産屋さんを通して借りて、不動産屋さんに解約を申し込んだ。
とってもいい大家さんだったから、できたら会いたくない。
「今後ともよろしく」って、挨拶されちゃったしな。
最後の引越しだというのに、大家さんとニアミスの大ピンチ
荷物を運び出そうと前の事務所へ向かうと、玄関横で掃除をしている大家さんを発見。
本当に働き者の大家さんだ。
いいマンションだったな、なんて感傷に浸っている余裕はない。
こちらに背を向けている今がチャンス!
するりと玄関を通り抜け、郵便受けをチェック。
チラシを素早く抜き取り、オートロックを解除。
エレベーターは運よく1階で止まっていた。
乗り込んで閉ボタンを連打、扉が閉まる時間がもどかしい。
無事にエレベーターは動き出し、私の部屋の階に到着。
近所のコインパーキングに車を停めてある。
30分以内には戻りたい。
30分あれば、大家さんの掃除も終わってるだろう。
荷物をまとめて車へ積み込む。煙のように消えた最初の事務所
30分後、簡単に掃除を済ませて玄関ドアを開ける。
エレベーターは、大家さんの階で止まっている。
これは掃除を終えて、部屋に戻ったところだな。
チャンスだ!
最後の荷物を担いで、コインパーキングへと急いだ。
大家さんとはもちろんのこと、他の住人とも会うことなく荷物の運び出し完了。
こうして私の最初の事務所は煙のように消えた。
ここに事務所ができたことは誰も知らない。
そしていつの間にか消えたことも知らない。
幻のようだった私の最初の事務所は、歴史からも消えた。