昨日は、最初の事務所の最終日、退去の立会いでした。
日割りにならないから月末解約、だから本当は月末でもよかった。
月末ギリギリまで二つの事務所を行き来する、ちょっとリッチな生活も悪くない。
一時はそんな風にも考えていたけど、いらないものはいらない。
電気も解約したし、荷物も運びだしたから行ってもすることがない。
毎日絶え間なく入るチラシの整理もイヤになってきた。
それならさっさと手放そうと思ったってわけ。
立会いは2分で終了。退去費用払って鍵返してあっけなく
立会いは、あっけなかった。
約束の時間の30分前に、事務所に到着。
最後の荷物、カーテンを外して紙袋に詰める。
意外と重いぞ、さっさと持って行った方がよかったかな。
カーテンを外したら近所から丸見えだからって、余計なお世話だったな。
不動産屋さんが玄関のインターホンを鳴らすかもしれないから、ブレーカーを上げておく。
電気は解約したけど、ちょっとくらいはいいだろう。
部屋の前についている、呼び出しベルが鳴った。
初めて聞いたよ、こんな音だったのか。
さすがは不動産屋さん、玄関のオートロックは自力突破したようだ。
初めてお会いする、管理をしているという不動産屋さん。
「おや、きれいにお使いだったのですねえ~。」
「テレワーク用の事務所に使ってましたから。」
玄関の靴入れや、シンク下の物入を開けて中を確認している。
「大丈夫です、私が何度もチェックしましたよ」なんて、あえて私からは言わない。
振り返った不動産屋さん、笑顔でひと言。
「退去費用は、現金でご用意いただいてますか?」
もちろん大丈夫、ちゃんと用意してる。
現金を手渡して、領収書をもらう。
このまま終わってしまいそうなので、こちらから問いかける。
「鍵はどうしたらいいですか?」
「あ、ああ。今いただきますよ」
私が言い出さなければ、どうなってたんだろう。
面倒はゴメンなので、よかったよかった。
鍵を渡して、不動産屋さんに形ばかりのお礼とあいさつをして、部屋を出た。
所要時間2分、さよなら私の最初に事務所。
ウォシュレットを外したら、急に魅力を失った旧事務所
退去を決めて、まずはウォシュレットを外した。
原状回復の最大の難関、そして長い間の懸案事項。
いつかは外さなきゃいけない、外せる技術と体力のあるうちに退去しなけりゃいけない。
無事に外して水漏れがないのを確認した時、肩の荷が下りた。
同時に、月末ギリギリまで借りておこうという気もなくなったっけ。
事務所を探すときに、あんなにこだわったウォシュレット。
不動産屋さんから、「みんな勝手に付けてるから大丈夫ですよ」と言われたウォシュレット。
やっぱり無理して付けたのは、精神的によくなかったな。
カーテンを外して…。ああ、そういえばこんな部屋だったんだな
ウォシュレットを外してから、ほとんど来ることもなくなった、この最初の事務所。
昨日の立会い前に、ついに最後の私物であるカーテンを外した。
ああ、そういえば、こんな部屋だったな。
内覧に訪れた日、契約してひとりで訪れた日、どうしようかなとワクワクしてた日々。
借りたばっかりの頃の部屋が、目の前にあった。
長い夢から覚めた気分だ。
楽しかったよ、ありがとう。