昨日は午後から、新事務所になる予定の古アパートの入居申し込みに行ってきた。
ついに実現した、第三の不動産屋さんとの初対面。
遠い遠い不動産屋さんに、やっとの思いでたどり着いた。
長旅だったから、トイレに行きたいな。
不動産屋さんの向かいにコンビニがあって助かった話は、どうでもいいか。
私が勝手に海千山千と思い込んでいた担当者は、本当にベテランだったようだ。
ず~っと昔から、この古アパートを担当してるらしい。
私は運がいい、と思う。
今の事務所を紹介してくれた不動産屋さんも、残念な古アパートの不動産屋さんも、みんなみんないい人だった。
つらい営業生活30年で、私の「いい人」基準が甘くなってるだけかもしれない(←失礼!)。
条件など簡単な説明を受けた後、家賃保証会社への申込書を書いた。
これで大丈夫なのかと思うほど簡素な説明、悪く言えばいいかげん。
古い木造アパートだからか、保証人も要らないし面倒な縛りもない。
厳しい規則やルールもない、・・・はっきり言って適当だ。
それでも年収証明が必要だったから、やはり正社員である今年の内で正解だったようだ。
「個人事業主のフリをしています。常に赤字です」では、どうなっていたかわからない。
それじゃあ入居審査に回しますね~、一週間くらいで連絡しますよ、と言われる。
あっけなく終わったけど、こちらからは特に質問もない。
こんなのでいいのかな、と思ったところで意外なひと言。
「先日見たとおっしゃってましたけど、時間があるならもう一度物件を見ますか?」
さすが、できる不動産営業マンさん!
言い出したかったけど私は言えないだろうなと、あきらめてたところだ。
「ええ、ぜひ!」
しまった・・・。
こんなことならメジャー(巻き尺)とか持ってくるんだったと、思いっきり後悔するが「時すでに遅し」というやつだ。
美しさに感動してたのに。あまりのボロさに笑ってしまう
先日、一階の残念な物件にガッカリした後で見た、今度借りる二階の物件はすばらしかった。
その美しさに感動すらした。
「リフォームされた部屋とは、こういうものだ。」
思わず、名セリフが飛び出したくらいだ。
欠点なんて見当たらない、理想の物件に見えた・・・がそれは幻(まぼろし)だったようだ。
目当てにしてた一階の物件があまりにダメだったので、すばらしく見えただけみたい。
あらためて見た美しかったはずの部屋は、さすがに古アパートでやっぱりボロかった。
長い夢から覚めた気分だ。
思わず笑ってしまった。
以前見た時には開けなかった押し入れ、中の壁紙がはがれているな。
カラカラと軽く開くはずだった窓、よく見ると隙間が開いてるし、そんなに軽くもない。
窓に鍵をかけるだけでもひと苦労、窓自体がゆがんでいるみたい。
その他にも、いろいろいっぱい。
不動産屋さんに、「ここ、こんなことになってますよ~」と笑顔の私。
「お~っ、ホントですね~」と、不動産屋さんも笑った。
常識の範囲なら好きにしていいらしい。それはそれで楽しみだ
ここは私の方で勝手に直しますよと言うと、ええいいですよとの返事。
好きにいじって下さい、とおっしゃるならば、お言葉に甘えましょう。
あんまり無茶はしないでくださいね、と言われたので、ほどほどにしておきますね。
電気や水道、構造など大掛かりなことがあれば、不動産屋さんで何とかしてくれるそうだ。
逆に言えば、すきま風や壁紙のはがれとか、ちょっとした部分は私が何とかしなくちゃな。
無理しない範囲で、好きにさせてもらいますよ。
私の事務所だもん、適当にいろいろやりますよ。
よかった。
ひょっとしたら、私は贅沢になってしまったのかと心配してた。
古アパートを事務所になんて、もうできないかもと思っていた。
私は私のままだったようだ。
あいかわらずで、よかった。
進歩がない、とも言うけどね。