私は、社労士という資格をムダに使っている・・・かもしれない。
もともと独立開業できる資格が欲しかった。
どうしても社労士じゃなきゃいけなかった、というわけではない。
独立開業できる資格が欲しかったのだが、会社を辞めて独立する気はなかった。
安定収入を得られるサラリーマンを捨て、自分の力で道を切り開く勇気はない。
でも働くのはキライだから、会社は辞めたかった。
資格を生かして少しでも稼げそうだったら、それだけ早く辞められる。
貯えだけで何とかなりそうならさっさと辞めて、足りなければ資格で稼げないか。
そんなことばかり考えてた。
はっきり言って不純な動機だ。
「会社を辞めて独立開業」の響きの良さと稼げる可能性
早期退職には大きなハードルがある。
家族がいれば、説得し納得してもらわなければならない。
独り者でも、親兄弟がいれば同じことだろう。
私の場合は、わがままなのはバレてるし、みんな理解はある方だと思う。
それでも、できるだけ不安にさせたくはなかった。
早期退職してからも困難は続く。
ご近所の目もある。
辞めて何してるの?と、元同僚から声がかかる。
私の場合はたいした貯えでもないが、変にお金を持ってると思われたくない。
ギリギリなんだから、何かあっても私に頼らないでくれ。
想定外なことが起きて、老後の生活設計が狂ったらどうする?
私ならガマンするだけだが、稼げる可能性はあった方がいい。
努力さえすれば稼げる可能性と、少しのがんばりで小遣い稼ぎ
昭和の時代、資格さえ持っていたら稼げた時代があった。
士業としての名前と、そのハンコがあればよかった時代。
無資格者が作った下書きを清書して、記名してハンコをつくだけで重宝された。
思いっきりオブラートに包んでいるけど、そこは察して欲しい。
今の時代はそこまでではないが、資格を持っていれば小遣い稼ぎくらいできる場面はある。
それなりの努力と人付き合いは必要だが、そんなに難しい話ではない。
努力も人付き合いも苦手な私には、それなりにハードルは高いのだが。
もちろん資格があれば努力次第で、サラリーマンをしのぐほど稼げる可能性もある。
「社労士事務所を開くのですよ」で、みんなが納得してくれた
実際、私が早期退職を決断するにあたって社労士資格は非常に役に立った。
「定年まで働けばいいのに。いったいどうするの?」という質問疑問に対して、
「社労士事務所を開いて、自営しようと思ってます」という答えは有用だった。
だれもが納得(←たぶんね)。
ああ、それなら大丈夫だろうな。
そうか、そういうことなら仕方がないな。
「社労士」という看板がなければ、こんなにすんなりいかなかったかもな。
働き方は自分で調整できるけど、「フリだけ」ってのは・・・
早期退職と、士業で独立というのは相性がいいと思う。
さっさと会社を辞めて、独立開業してガンガン稼ぐのもいい。
ある程度会社で働いたあと、のんびり稼ぎ続けるのもいいだろう。
「稼げる」ことと「世間体」のバランスは、人それぞれでいいと思う。
私も最初は、少しは稼ぐつもりだった。
でも小心者の私は、なかなか安定収入を捨てられない。
もう少し、もう少し、と思っているうちに定年が近くなってしまった。
稼がなくても良くなってきたから、「フリだけ」でいいや。
カッコはつくからね。
世間体も申し分ない。
毎日事務所に通って、毎日やる事があるから退屈なんてしない。
うん、今のところは順調だ・・・と思う。