昨日の記事で、「昼から遠出でもしてみようかな」と書いたのは前振りです。
退職してヒマになったら、ぜひ行ってみたいところがあったのです。
そこは、私の住んでいる市の端の端。
バスは2時間に1本くらい。
行ったはいいが、帰りは30分ほど歩いて電車とバスを乗り継がなければ帰ってこれない。
そんな何もない土地に、ひっそりとたたずむワンルームマンション。
事務所使用OKで、家賃は2万円ポッキリという破格値。
私が事務所探しを始めたころ、最初に見つけた最有力候補
このワンルームマンションを見つけたのは、5年以上前になる。
「事務所可」&「家賃3万円以下」で検索すると、いつもいつも引っかかる。
写真で見る限りは意外と小ぎれいで、なかなか良さげだ。
しかし、あまりに遠い。
ゴダイゴのガンダーラという曲を、思わず口ずさんでしまうほどだ。
借りるだけ借りて、事務所の看板だけ出して、仕事は家でする。
一週間に一度くらい、郵便物を取りに行ったりする。
そんな未来を夢見たこともあった。
通えない所は興味がないから、今日の今日までほったらかし
正確には「今日まで」ではなく「昨日まで」だが、それはどうでもいい。
徒歩10分が限界かもしれない私には、すでにそんな辺境のマンションは興味がない。
・・・と言い切れないところが、私の煮え切らないところだ。
この先どうなるかわからない。
通えなくてもいいから安い事務所が必要になるかもしれない。
一度見ておくに越したことはないんではないか。
バスに乗って10分で後悔、20分で引き返そうか。30分で・・・
バスに乗って10分、バス旅行気分は消えていた。
10分走ったところは、まだ私の散歩範囲。
私は何をしに行くのだろう。
20分走ったあたりで、私の散歩範囲の外に出た。
それがどうした、まだ半分も来てないぞ。
30分走ったところは、見たことない景色。
どこだここは、私はだれだ。
せっかく乗ったんだ、がんばれ私。
目的地はもうすぐだ(たぶん)。
何もない土地も心地よい。建物もきれいで、これはなかなか
着いた。
Googleマップのストリートビューで見た通りの景色だ。
目当ての建物はすぐ見つかった。
さすがは辺境の地。
オートロックなんてもちろんないから、堂々と中へ入っていく。
不審者ではあるが何か言われたら、いつも通り「賃貸物件を下見に来ました」で押し通す。
いつも通りというが、今のところ、そのセリフを口にするチャンスは来ていない。
肝心の物件は・・・
いいじゃないか。
しっかりした建物、清潔な階段廊下、堅牢なドア、ドアに直接郵便物を入れるシステム。
これが近所にあれば最高なのに。
2万円とは言わない、3万円までなら出す!
いやあ、いいものを見た。
知らない物件、隠れた良さげな物件はまだまだありそうだ。
では。借りますか借りませんかぁ~?
もちろん借りません!
行って帰ってきただけで、やっぱり2時間以上かかった。
建物の中をひと通り見て回って、周囲をくるりと回っただけなのに。
来てしまった以上、帰りのバスはない(2時間待ち)。
駅までの徒歩30分弱は、体力のない私にとってはあまりにきつかった。
将来私が元気になって、自転車なら通えるかな?
自転車で30分、いや40分くらいか。
将来私に余裕ができて、バイクでも買えばOKか?
う~ん。
・・・ないな。
(追記:つづきます↓)