↑こちらの記事の続きです。
長年の夢だった事務所を借りに、ついに不動産屋へ出向いた私を待っていたのは、
「保証人がいないなら貸せない」という冷たい返事だった。
自信があっただけにショックだった。
勤続30年の、安定したサラリーマンという経歴。
テレワークに使いたい、というもっともな動機。
短時間ならごまかせる、誠実そうな人柄と応対。
それでもやっぱり保証人(と印鑑証明)は必要だというのか。
ショックを隠し切れない私に、不動産屋の攻撃が始まった。
「最初に見たおススメ物件なら、保証人なしでも審査に通した実績がありますよ。」
まだ時間がある。仕切り直そうとする私に攻撃は続く
考えさせてほしいと言って電話を切ってから2時間後の昼休み、私は不動産屋へ電話した。
「最初に見たおススメ物件は悪くないのですが、窓を開けたら目の前がとなりの家、というのはやっぱり・・・」
断りの電話を入れた私に、用意していた(かもしれない)奥の手を出してきた。
「そうですよね。眺望もご希望ですよね。実は通りに面した別の部屋があるんですよ!」
まだネットには載せていない、別の部屋が空いているとのこと。
ちょうどクリーニングが終わったところで、案内できるという。
今から考えれば出来すぎた話のような気もするが、当時の私に反撃する材料も理由もない。
弱っている私は不動産屋に身を任せながらも、最後の抵抗
これまた考えさせてほしいと言って電話を切ってから、これまた2時間後の14:00過ぎ、再び不動産屋に電話した。
私には、第一希望物件がダメだったときのために用意した、第二希望物件がある。
そのことを伝えた。
おススメ物件を素直に受け入れられない私の、最後の抵抗だ。
第二希望物件の保証人が絶対必要かどうかは、聞いてみてくれるということになった。
そして、おススメ物件の別の部屋を見るために、この日もまた18:00に不動産屋へ行った。
おススメ物件(別部屋)を見に行くのだが、第二希望物件も見ることができるそうだ。
さすが不動産屋、仕事が早い。
さすがはおススメ物件のおススメ部屋。それなりだった第二希望
まず向かったのは、おススメ物件の今日から募集の始まった(という話の)とっておきの部屋。
この物件は、駅前の不動産屋の近所。
実はかなりの駅近物件ということで、私の好感度は上がっていた。
・・・いいじゃないですか。
なぜここを昨日案内してくれなかったのか、と食い下がるようなことはしない。
私は好感度を大切にする、小心者のお客さんだ。
そのあと向かった第二希望物件もまあまあだったが、しょせん第二希望。
第一希望になれなかっただけに、それなりだ。
保証人が必要かどうかの返事は、明日以降になるという。
そしておススメ物件(別部屋)については、保証人不要で大丈夫かどうか、審査に回してくれるという。
賃貸契約申込書は、昨日書いた第一希望物件のものを見て代筆してくれるとのことだ。
さすがはできる不動産屋、仕事が早い早い。
翌々日、審査が通ったので入居日を決めて欲しいとのこと
翌日は何の連絡もなかった。
第二希望物件の保証人の件はどうなったのだろう。
そして運命の翌々日。
おススメ物件(別部屋)の審査が通ったので、帰りに寄ってほしいとの電話。
言われるがままに不動産屋に寄ると、初期費用を計算したいので入居日を決めてほしいと言ってきた。
さすがは駅前一等地に店を構える不動産屋。
仕事が早いのはわかったが、早すぎないか。
保証人&印鑑証明問題で弱っていた私は、不動産屋の言うがまま。
第二希望物件の保証人は必要だったのか、結局返事はなかったし聞けなかったな。
結局、不動産屋のおススメ物件(もちろん別部屋)を借りることになった。
不動産屋が敷いたレールにまんまと乗ってしまった、とも言える。
不動産屋も商売だから、いろんな技を使うのだろう。
でも信用商売だから、あんまりな無茶はしないはず(だと信じたい)。
小心者の遠吠えだが、素人が無理をしてもいいことはない。
プロに任せて流れに身をゆだねるのも、ひとつの正解です。
いずれにしても、こうして私はワンルームマンションを借りることに成功した。