先日、今の事務所(ワンルームマンション)を借りたときに、源泉徴収票が必要でおどろいた話を書いた。
私が賃貸物件を借りたのは、実に30年ぶりくらい。
そのころとは作法がいろいろ変わっていて、おどろき、そしてあせり、結局あわてて契約して4か月分の家賃をムダにしてしまった。
いや、ムダではない。
あの時の決断は正しかったと、エアコン暖房に包まれそう思う。
まあ、借りてしまったものは仕方がない。
今のところ、まあまあ気に入っているのは確かだ。
しかし、大満足というほどではない。
私は今も、事務所探しを続けている。
今の事務所を借りたことで、今後の事務所探しに役立つ、たくさんの教訓を得たはずだ。
最近、記憶力の低下を実感しているので、覚えているうちに書き留めておこう。
将来、本当に役に立つかどうかはわからないが、ないよりはあった方がいいだろう。
何年何年も、事務所をもとめて近所をさまよった果てに
すでに、始まりの記憶があやふやになってきている。
たぶん50歳を過ぎたころ、会社員としての私は限界だったんだと思う。
元々働くのがキライななまけもの。
中途半端で立場の弱い中間管理職。
得意先からは理不尽に怒鳴られる。
上からは命令、下からは勘弁してくださいよと泣きが入るから、もう勘弁してください。
会社を辞めたくて仕方ないけど、今辞めたら生活ができない。
独立開業できると言われる資格(社労士)なら持ってる。
事務所を借りて、独立開業すれば会社に行かなくて済む。
独立開業をする勇気はまったくなかったが、いつしか土日のたびに、朝の散歩と称して近所の賃貸物件を見て回るようになっていた。
事務所がどんどん欲しくなる。事務所だけがあればいい
何年も何年も、土日のたびに夜も明けきらぬ暗いうちから朝の散歩。
近所をウロウロし、ネットに出ていた賃貸物件を外からながめる。
ちなみに私は、冷やかしや軽い気持ちでお店に入れない。
店に入るときには、買うつもりで入る。
買わずに店を出ることは、あまりない。
笑顔で勧めてくる店員さんを断れない。
だから不動産屋に行くときは、契約するつもりで行くときだけとなる。
こうして「不動産サイト閲覧&土日朝さんぽ現地確認」という長年の趣味を続ける中、事務所を持ちたいという私の夢はふくらむ一方だった。
ちなみに事業をしようという意欲は、まったく芽生えなかった。
こうして私の将来の夢である「早期退職して事務所を開いて個人事業主(のフリ)」というものが、どんどん現実のものとなっていった・・・かもしれない。
初心者は、まずワンルームマンションから始めよう
こんなことを何年も続けていたので、徒歩圏内の安い賃貸物件はほとんど把握した。
ワンルームマンションから、本物の事務所、古アパート、そして事務所に使えそうな倉庫物件まで、時には片道20分くらいかけて見に行った(私にとっては大冒険)。
そして、事務所ライフを妄想する。
事務所に一日中こもるなら、周りに何もなくていいし多少遠くてもいい。
事務所でくつろぐ中級者向けだな。
外を飛び回り、荷物置き場程度でいいのなら、安い古アパートでもいい。
事務所を基地とする、これまた中級者向けか。
事務所に使える倉庫を借りて、看板出して本物事務所を気取るのもいい。
倉庫だから安く済むけど、いろいろむずかしい。
カッコだけ事務所の上級者向けだな。
私の早期退職日がせまる中、決断の日もせまっていた。
私がどんな事務所ライフを送るのか、今はまだわからない。
しかし初心者の私には、中~上級者向けの物件は早すぎる。
ここは弱気に、家の近所で駅の近くのふつうのワンルームマンションで様子を見るのが無難かな、という結論になった。
早期退職まであと4か月と少し。そろそろよかろう、いざ出陣
不動産屋に行ってから実際の入居まで、どれだけかかるか分からない。
現在居住中の物件ならそれなりにかかるだろう。
借りる自信はあるが、何が起こるかわからない。
4か月あればなんとかなるだろう。
早く契約できれば家賃はもったいないが、準備に時間をかけることができる。
いざ、不動産屋へ!
つづく(と思うけど、昔のことを思い出しながら書くのは意外としんどい)
(追記:つづきました↓)